混合・反応・分離・分析などの機能を手のひらサイズのチップに集積化することで様々な実験や検査の高効率化を実現
「マイクロ流路チップ」は、内部にマイクロメートル(1mmの1000分の1)オーダーの微細な空間を有する容器です。従来は、スペース、時間、大型装置やエネルギー等を要する、複数サンプルの混合・反応、混合物サンプルの分離、分析などの機能・操作を、手のひらサイズのチップに集積化したものです。小型化されることで、機能・操作が効率化され、省スペースはもちろんのこと、時間短縮・低コスト化・省エネルギー化が実現し、バイオや医薬分野などへの応用が期待されています。
長年のゴム部品製造で培った、ゴムの成型技術・接着技術・評価技術に対し、微細・クリーン・微量の要素を組み込み、ゴムの微細成型技術・超透明成型技術・接着剤レスの直接接合等へと昇華させ、より高品位なマイクロ流路チップをご提供します。
■ 2023年2月3~5日 第34回日本臨床微生物学会総会・学術集会のイブニングセミナーにてRaST-TASを紹介していただきました。
■ 2022年6月3~5日 第70回日本化学療法学会総会のランチョンセミナーにてRaST-TASを紹介していただきました。
RaST-TAS(Rapid Susceptibility Testing -Total Analysis Systems)は、マイクロ流路チップの特徴を活かした、大阪大学産業科学研究所とフコクが共同で開発した世界初の細菌検査システムです。
従来の検査方法では対象の細菌を、推定が可能になる量まで増殖させる必要があり、18時間以上の培養時間を要しておりました。RaST-TASは、対象の細菌が抗菌薬と反応した際に抗菌薬が細菌に有効であった場合、細菌の形態が変化することを基本原理としております。この形態変化が数時間以内に発現することを利用して、その様子をマイクロ流路チップと顕微鏡を用いて、直接観察することで、3時間という非常に短時間での検査を可能にしています。
従来の細菌検査では、大型・高額な設備を用いて検査が行われる場合や、操作に一定の技術が要されるのに対し、RaST-TASは小型のマイクロ流路チップ・扱いやすい専用ピペッター「FP-01」・簡易の専用顕微鏡「FS-01」・推定を支援する専用画像解析ソフトウェア「FR-01」を用いることで、省スペース化・低コスト化・簡素化を実現しました。
※画像は開発中のものです。実際の製品と仕様が異なる場合がございます。
β-ラクタマーゼ産生菌はセファロスポリン系抗菌薬などを分解し、その効果を無効にするため、化学療法上重要な薬剤耐性菌となっています。本製品は、腸内細菌科細菌のβ-ラクタマーゼ産生能を3時間で推定することが可能です。推定が可能なβ-ラクタマーゼは以下の通りです。
Yamagishi Y, Nakayama N, Matsunaga N, Sakanashi D, Suematsu H, Matsumoto Y, Mikamo H ,Novel approach for rapid detection of extended spectrum β-lactamase and metalloid-β-lactamase using drug susceptibility testing microfluidic device (DSTM), J Infect Chemother, 2022;21:354-8. doi: 10.1016/j.jiac.2021.12.018.
RaST-TASは画像解析ソフトウェア「FR-01」によって、例えば β-ラクタマーゼ・スクリーニング試薬チップでは、ESBL、MBLともに感度・特異度それぞれで95%以上の精度で自動推定 することができます。
RaST-TASは薬剤と反応した細菌の形態から結果の推定を行います。このようにシンプルな機構のため、結果は視覚的かつ一目瞭然で、理解し易く、また結果を画像で保存することができます。
購入方法 | お問合せ先 |
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β-ラクタマーゼ・スクリーニング試薬チップ やRaST-TAS周辺機器のご購入は、株式会社スギヤマゲンより承っております。右記連絡先またはURLよりお問い合わせください。 |
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